量子アニーリングの理論を詳しく解説した一冊。
本書では、イジングモデルの数理や量子アニーリング研究の基本的な部分に焦点を当てている。特に、スピングラスの量子統計物理学とその組合せ最適化問題への応用について、詳しく解説している。また、量子アニーリングを理解する上で重要な、シミュレーテッドアニーリング、量子ダイナミクス、古典スピンモデルに関する記載も十分に紙数を割き、本分野の理解が深まるようにした。
量子アニーリングやイジングマシン、統計物理学を学びたい研究者・エンジニア・学生にとって、有用な書籍である。
[原著]Quantum Spin Glasses, Annealing and Computation (Cambridge University Press, 2017)
1章 導入
2章 古典スピン系-強磁性体Isingモデルとスピングラスモデル-
3章 シミュレーテッドアニーリング
4章 量子スピングラス
5章 量子ダイナミクス
6章 量子アニーリング