確率はいったい何を表し、どう根拠づけられるのか?
哲学的に筋道を立てて確率を論じるとはどういうことか?
そのためにはどのような手法が必要なのか?
「ある会社の採用試験を受けたとき、自分が採用される確率はどれくらいか」
「最近事件が起こった国へ渡航したとき、自分が事件に巻き込まれる確率はどれくらいか」
このような場面を題材に確率の哲学的側面を解説します。
扱う手法は、意志決定理論から始まり、記号論理や確率論理学を経て、カルナップが提唱した帰納論理へとたどり着きます。
哲学者の思考と研究アプローチに触れられる一冊です。
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「本書をとおし、『確率の哲学』というジャンルが広く一般読者に知られることを願ってやみません。」
――日本哲学会会長・一ノ瀬正樹(監修者序言より)