鋼鉄と電子の塔 いかにして科学技術を語り、科学技術とともに歩むか

紙版 電子版

金沢工業大学客員教授 大来雄二 (著)

(一社)日本動力協会会長 桝本晃章 (著)

(公財)食の安全・安心財団理事長 農学博士 唐木英明 (著)

大阪大学教授 博士(学術) 平川秀幸 (著)

東京大学教授 工学博士 山口彰 (著)

東京大学教授 城山英明 (著)

上智大学教授 島薗進 (著)

電気学会 電気学会倫理委員会 (編)

参考価格 ¥ 3,520 ※各販売ストアにてご確認ください
ページ304
発行年月2020.12
内容
目次
ダウンロード
正誤表
科学技術と社会の関係がいま、大きく揺らいでいる。

高度に進化し、日常に深く浸透したテクノロジーは、もはや科学的知見だけでは制御しきれないものとなった。それにより、科学技術の専門家、ひいては科学技術そのものが、しばしば疑いの目で見られ、時にないがしろにされるような状況が生まれている。しかし私たちの日々の生活は、科学技術なしには到底成り立たない。

科学技術といかに共生していくか――。この問いがいま、現代社会に生きる人々すべてに対して突きつけられている。テクノロジーへの無自覚・無関心な依存を脱し、互いに語らうべきときが来た。

原子力発電、遺伝子組換え、BSE、地球温暖化、そして新型コロナウイルス――。科学技術と社会の関係深化がもたらす課題と、それらをめぐるコミュニケーション・意思決定のあり方について、産業・理工学・人文社会学の各分野の第一人者たちが、それぞれの視点から切り込んでいく。

〈人類にとっての科学技術の意義とは〉、〈なぜ人々は科学技術に不信感を抱くのか〉、〈科学技術の光と影に、どのように向き合うべきか〉・・・。

各章で示される主張はまた、我々自身へのさらなる問いかけでもある。これらは現実の複雑さを投影して、さまざまな視角をもつ多次元の写し鏡をなしている。多面的な対話の重要性を、あなたは理解することになるだろう。

突きつけられた問いに向き合い、ともに語り、そして前進するための燈火となる書。
第1部 シンアルの地――社会にとっての科学技術を理解する
1章 不可避的に深まる科学技術と社会の関係(大来雄二)

第2部 言語の混乱――コミュニケーションとは何かを考える
2章 科学技術の恩恵は見えているか:電気の“空気化”がもたらしたもの(桝本晃章)
3章 不信と誤解が招く不安(唐木英明)
4章 コミュニケーションのすれ違いをどう理解するか(平川秀幸)

第3部 王《ニムロド》のいない街――誰が、何を、どのように意思決定するべきか
5章 「安全」の描像:リスクといかに共存するか(山口彰)
6章 社会における科学技術のガバナンスと専門家の役割(城山英明)
7章 科学技術専門家が市民の信頼を失う経緯(島薗進)

第4部 塔を囲む人々――執筆者座談会
1 原子力発電の過去・現在・未来(福島原発事故と汚染水)
2 未知の脅威にどう備えるか(次の感染症、次の大津波はいつか必ず来る)
3 無関心問題(メッセージが届かない人にいかにアプローチするか)
4 座談会の最後にあたって(読者へのメッセージ)

ダウンロードコンテンツはありません

現在把握している訂正情報はありません

書籍検索

978 - 4 - 627 -   - x (5桁の数字を入力)
  年       月