近年注目を集める「テンポラル・ネットワーク」日本初の専門書。
時間変化を考慮したネットワークであるテンポラル・ネットワークは、時間を考慮しない場合と比べて、現実のダイナミクスをより正確にモデル化することができる。そのためテンポラル・ネットワークを学べば、感染症や情報の拡散、友人関係、インターネットなどのネットワークにおける現象を精密に理解することが可能になる。
本書では、モデリングや解析をするうえで有効な手法に注目し、数理的な内容を中心に丁寧に解説しているので、ネットワーク上で起こるダイナミクスの本質を理解することができる。また、必要となる数学的知識、および静的なネットワークの概要から説明を始めるため、分野になじみのない読者でも無理なく学習を進めることができる。
原著:A Guide to Temporal Networks, Second Edition (World Scientific, 2020)
第1章 はじめに
第2章 数学的準備
第3章 静的なネットワーク
第4章 テンポラル・ネットワークの解析
第5章 テンポラル・ネットワークのモデル
第6章 テンポラル・ネットワーク上のダイナミクス
付録A 直線上の離散時間ランダム・ウォーク
付録B マルコフ連鎖の過渡的状態と吸収状態
付録C バラバシ–アルバート・モデルの次数分布の導出