本書はVHDLマスターへ向けた最初の一歩を踏み出すための入門書です!!
HDL(ハードウェア記述言語)を使えば,プログラミングを行うような感覚でディジタル回路の設計ができます.また,汎用ロジックICなどを用いた製作を行わなくても,設計データをCPLD/FPGAデバイスに転送するだけでディジタル回路を実現することが可能です.この方法で,簡単な組合せ回路や順序回路はもちろん,CPUなどの高機能な回路を構成することもできます.
本書は,そんな便利なHDLをはじめて学ぶ方々のために,HDLの中でも広く普及しているVHDLの基礎を学習するための一冊です.最低限知る必要のある重要な基礎事項を取り上げて丁寧に解説しています.また,開発ツールの操作方法の説明も交えながら書いているので,はじめての読者も無理なく実習できます.本を読んでわかった気になるのではなく,自分で実習するからこそ,HDLについての本当の知識が自分のものになるのです.本書でHDLの基礎をきちんと理解すれば,さらなる応用も容易です.
この改訂版では,第1版で用いたISE WebPACK 6.1iのバージョンアップ版であるISE WebPACK 10.1を使用した解説を行っています.この開発ツールはシミュレーション機能を搭載しているので,別にシミュレータを用意する必要がありません.このため本書では,新たにシミュレーション機能の使用方法を盛り込みました.また,OSはWindows Vistaを対象にしていますが,操作方法などには違いがないので,Windows XPを使用している方でも同様の実習ができます.