“まさか”の大事故には,必ずその前兆があった! 隠された兆候を感じ取ることができれば,想定外の災害も防げます.本書は,福島原発事故を工学的な視点で分析することで,事故の背景に何があったのかを明らかにするとともに,“まさか”の失敗に対する感度を磨き,「発生確率がきわめて低いが被害が甚大な事故」を未然に防ぐ方法を考えます.前2著「失敗百選」,「続・失敗百選」とは異なる視点を取り入れた,「ポスト3.11」の失敗学の指南書です.
第1部 「失敗百選」,「続・失敗百選」から「続々・失敗百選」への展開
Ⅰ 「続々・失敗百選」を要約する
Ⅱ “つい,うっかり”から“まさか”の失敗へ注目が移る
Ⅲ “まさか”の失敗の典型例―福島第一原発の事故─を学ぶ
Ⅳ “まさか”の事故の特徴は何か,どうやって防ぐか
Ⅴ 違和感を拾いながら失敗を防ぎ,新しい創造を始めよう
第2部 失敗事例を学ぼう
Ⅵ 福島第一原発は事故に先立って何が問題だったのか
Ⅶ 福島第一原発は事故処理中や事故後に何が問題になったのか
Ⅷ “まさか”の事故から多くの問題が学べる