(初版1996年12月刊行)フラクタル,カオス,パワー則に共通する統一的な概念は,自己相似である.自己相似,すなわち反応や大きさの変化に対する不変性は,多くの自然法則や現象が持つ属性である.本書はこの概念を,博学な原著者が,ゲームから音楽,化学,物理学,心理学など広い分野を取り扱って,全17章に分けて解説した興味深い書.
1 序論
2 相似と相違
3 自己相似―離散,連続,厳密,その他
4 パワー則:自己相似のはてしなき源
5 ノイズ:白,ピンク,茶,黒
6 ブラウン運動,賭博による損失,銀河系間の空白:有利を平均にするランダムフラクタル
7 カントール集合:自己相似と算術的ほこり
8 高次元でのフラクタルとディジタル日時計
9 マルチフラクタル:密接に絡み合うフラクタル
10 実際のフラクタルとそれらの測定
11 反復,奇妙な写像,10億桁のπ
12 自己相似数列,ロジスティック放物線,シンボル力学
13 禁断の対称,フ