QBism 量子×ベイズ――量子情報時代の新解釈

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ウィリアム・アンド・メアリー大学名誉教授 H. C. フォン・バイヤー (著)

松浦 俊輔 (訳)

芝浦工業大学准教授 博(理) 木村元 (解説)

定価 ¥ 3,080
ページ256
判型四六
ISBN978-4-627-15631-9
発行年月2018.03
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内容
目次
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正誤表
「もやもや」「奇妙」「気味が悪い」……。
誕生からもうすぐ1世紀、その正しさと有用性が証明され続けてきたにもかかわらず、いまだに「直観的理解が難しい」と言われる量子力学。これまで様々な「解釈」が提案されてきたなか、いま脚光を浴びている新解釈がある。
21世紀の量子情報技術を背景に誕生した、「QBism(キュービズム)」だ。

QBism(Quantum Bayesianism=量子ベイズ主義、「QBイズム」、「Qビズム」とも)は、量子力学に現れる確率を「ベイズ主義的」に解釈する。すると「波動関数」や「観測者」は新たな意味を帯び、長年のパラドックスにも新しい光があたる。

・量子力学をベイズ主義的に解釈するとはどういうことか?
・それによって量子の奇妙さはどう解消されるのか?
・QBismは科学的世界観にどんな変更をもたらすのか?

この解釈に出会うまで、自身もまた「量子の奇妙なところ」に悩んできた理論物理学者が、「量子」「ベイズ」そして「QBism」の世界を案内する。

「ハンス・クリスチャン・フォン・バイヤー氏は、本書ですばらしい仕事を成し遂げた。私は幸運にも、人生で2度、QBismについて学ぶことができた。1度目は険しい道のりだった。私は仲間とともに、形成中の理論を細部にわたって議論し、検証につぐ検証を重ね、打ち壊しては作り直した。そこにたどり着くまでには、自らの世界をひっくり返さなければならなかった。しかし2度目の、フォン・バイヤー教授の優れた解説で改めてそれを学ぶという経験は、純粋に楽しいものだった。彼が説明に用いる多くの表現は、示唆に満ちた珠玉のもので、私自身は決して編み出すことはできなかっただろう。いまや私は、この主題をどう教えればよいのかようやく分かった気がしているし、これ以上の理解の仕方はないと信じている。」(クリストファー・A・フックス、物理学者、マサチューセッツ大学ボストン校教授、QBism誕生の立役者)
第1部 量子力学
 1.量子の誕生  
 2.光の粒子
 3.波動/粒子の二重性
 4.波動関数
 5.「物理学で最も美しい実験」
 6.ここで奇蹟が起きる
 7.量子の不確定性
 8.最も単純な波動関数
第2部 確率
 9.確率をめぐるごたごた
 10.ベイズ師による確率
第3部 量子ベイズ主義
 11.明るみに出たQBイズム
 12.QBイズム、シュレーディンガーの猫を救う
 13.QBイズムのルーツ
 14.実験室での量子の奇妙なところ
 15.物理学はすべて局所的
 16.信じることと確定性
第4部 QBイズムの世界観
 17.物理学と人間の経験
 18.自然の法則
 19.石が蹴り返す
 20.「今」の問題
 21.完全な地図?
 22.行く手にあること
付録 量子力学の四つの旧解釈

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