AHP,線形計画法,待ち行列理論といったオペレーションズ・リサーチ(OR)の基本的な手法について,その考え方と使い方が丁寧に解説された書籍.具体的な例題を解きながら学ぶことで,生産計画,待ちの軽減,将来の需要予測,競合といった現実のさまざまな問題に対処するための基礎力を身につけることができます.ORを広く現実の意思決定問題に適用しようと思う人や,はじめて学ぶ人におすすめです.
・数学的知識が少なくても読むことができます.また,「なぜこの数式になるか」のイメージができるよう,丁寧な解説がされています.
・「どの車を購入するか?」「相談窓口の待ち時間を減らすには?」「どの保険に加入するか?」といった身近な問題を通して,問題を定式化するプロセスや解法の意味が明解に説明されています.これにより,手法の本質を理解し,より現実に即した複雑な問題にもアプローチすることができるようになります.
・社会システムの複雑化にともない,認知科学,社会心理学といった分野とORとの交流がますます深まってきています.そのような例として,産業・組織心理学の領域の問題も扱います.